2005年7月21日(木) 毎日新聞 連載 CHiYO13歳♪♪スターへの道1 聖子2世は中学生

2005年7月21日(木) 毎日新聞 連載 CHiYO13歳♪♪スターへの道1 聖子2世は中学生
彼女が歌い始めると、ざわざわと騒がしかった会場が、静まり返った。
伸びやかで、みずみずしい歌声。
高音のバラードを完ぺきに歌いこなす圧倒的な歌唱力。
偶然通りかかって足を止めた大人たちの心をも、最初の一瞬でぎゅっとつかんだ。
「松田聖子2世」。
歌唱力と声質からそう呼ばれることもある。
名前はCHiYO(ちよ)さん。
デビュー2年目のソロシンガーだ。
炎天下の特設ステージ。
先月12日、彼女は買い物客でにぎわう週末のキャナルシティ博多(福岡市博多区)で、
新曲プロモーションのための無料ライブを開いた。
オレンジ色のタンクトップからののぞく日焼けした肌。
茶髪全盛の時代に黒髪のショートヘア。
あどけない笑顔。
そう彼女はまだ13歳。
素顔は福岡市内の公立学校に通う現役の中学生だ。

♪デビューは小6
市郊外に住む、カラオケ好きの6人家族の末娘。
5歳から音楽スクールに通い、数々のコンクールで賞をもらった。
うわさを聞きつけた東京のレコード会社がスカウトに来たのは、小学5年生の時。
「目標はドリームズ・カム・トゥルー」。
歌手になるのは本人だけでなく、両親、とりわけかつて歌手を夢見たこともある父の願いでもあった。
昨年2月のデビュー直前、彼女は生まれて初めて自分で作詞した。
<夢に賞味期限ないといつか誰かいった 背を伸ばし 手をかざし 太陽に少し近づく>
当時小学6年生。
<神様に今メールをしたよ
私はいまどこにいるのでしょうか……昨日までの私の殻を 自分のてで破りたい>
デビューが決まり、ほんのちょっと不安を抱えながら
「夢」に向かって歩き出す自分へのメッセージソングでもある。
この曲「アリス道」は、今年1月、子供や若者に人気のバラエティー番組
「めちゃ×2イケてるッ!」(フジテレビ系)のエンディングテーマに抜てきされ、
毎週土曜日、お茶の間に流れている。
先月リリースした新曲もこの歌だ。

♪歌が大好き
キャナルシティ博多のステージは約半時間。
スタート時、百数十人ほどだった聴衆は3倍に膨らみ、
ライブ終了後には用意していた100枚余りのCDがあっという間に売り切れた。
「ファン歴半年」という佐賀県千代田町の男性(24)が照れながら言う。
「初めて聴いた時は、まさかあんな小さな子が歌っているとは思わなかった。
中学生って知ってからすっかりファンになったんです。
僕らが一生懸命応援しないとって」買ってもらったCD一枚一枚に丁寧にサインし、
握手するCHiYOさんは心底うれしそうだった。
楽屋に引き揚げてきた彼女にそう言うと、ニコリと笑って答えた。
「ステージで歌っている間、楽しくて楽しくて。私歌が大好きなんです」

♪福岡の歌姫の系譜
松田聖子に浜崎あゆみ、椎名林檎……。
多くのトップアーティストを生み出してきた「歌手王国」から、また一人、
ブレークを予感させる少女が登場した。
ラジオのパーソナリティーやティーン誌のモデルを務めるなど、
じわじわと人気上昇中の13歳の歌姫、CHiYOさんに密着した。

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